生命情報科学若手の会
第15回年会
第15回年会は盛況のうちに閉会致しました。
ご参加頂いた皆様、スポンサーのご支援に感謝申し上げます。
お知らせ
開催報告のページを追加しました。(2023/10/24)
参加費の振り込みについて,案内メールを送信しました。(2023/09/13)
参加登録完了通知のメールを送信しました。(2023/09/12)
参加登録を締め切りました。(2023/09/08)
協賛のご登録を締め切りました。(2023/08/21)
参加登録を開始しました。(2023/07/03)
企画内容、プログラム、表彰を更新しました。(2023/07/03)
第15回 協賛のご案内 を公開しました。(2023/3/10)
第15回 年会の概要を公開しました。(2023/2/21)
概要
日程 2023年 10月 7日(土)~ 9日(月・祝)
会場 料亭旅館 松濤軒(千葉県長生郡)
代表 今野直輝(東京大学大学院 理学系研究科 生物科学専攻)
年会長 遠藤優 (北海道大学大学院 理学院 自然史科学専攻)
会場へのアクセス
上総一ノ宮駅より徒歩2分
参加登録
現在、参加登録を受付中です。参加登録についてのページをご確認の上、下記URLより参加登録をお願い致します。全国津々浦々からのご参加をぜひお待ちしております。
※ 参加登録は締め切りました。多数のご登録ありがとうございました。
【参加登録フォーム】https://forms.gle/tuZiydRV59w6yHnn6
【参加登録締切】2023年 9月 8日 (金) (登録には発表タイトルと要旨の提出が必要ですのでお早めにご準備ください)
締め切りの延長予定はありません
【参加にあたって】
発表など含め使用言語は日本語です。(All communications during the event will be in Japanese.)
大学・バイオ関連企業等に所属する生命情報科学分野の学生・研究者のご参加を歓迎します。
参加登録内容をもとに、開催趣旨から著しく外れていると判断された参加申込者には参加をお断りすることがあります。
参加登録フォームにご記入頂いた後、参加登録完了のメール (件名:「生命情報科学若手の会 参加登録完了通知」) を後日送信致します。そのメールの受領をもって参加登録完了となります。
申込者多数の場合、申込を早めに締め切る可能性があります。
本会は参加者の方々に、原則全日程での参加をお願いしております。都合の悪い日程がある場合は、フォーム登録後に個別にてご連絡いたします。
本会では参加者の方々に、事前にピッチトーク用スライドやワールドポスターの作成をお願いしております。参加者の方々には詳細が決まり次第、ご連絡差し上げます。
参加費は15,000円です。JSBi会員の方は参加費の割引を受けることができます。また十分な研究費をお持ちでない参加者の方には旅費のサポートを行います。詳しくは参加登録についての旅費サポートをご覧ください。
【問い合わせ先】
・bioinfowakate_staff@googlegroups.com
※ お問い合わせの際はメール本文に署名と自分のメールアドレスを含めて頂くようお願い致します。
企画内容
(1)ピッチトーク
研究会の始まりに、お互いのことを知りましょう!ピッチトークでは、自分のパーソナリティを1枚のスライドで1分間紹介していただきます!
スライドの制約:
提出締切:10月1日
提出先:メールにて通知
ファイル形式:PDF(4:3, 1枚のスライド)
ファイル名:所属_名前.pdf (例:東大_生命情報太郎.pdf)
(2)招待講演
岡田 随象 先生
(東京大学 大学院医学系研究科遺伝情報学 教授
大阪大学 大学院医学系研究科遺伝統計学 教授
特定国立研究開発法人理化学研究所 生命医科学研究センター
システム遺伝学チーム チームリーダー)
講演タイトル
遺伝統計学の世界へようこそ
要旨
次世代シークエンサーに代表されるゲノム配列解読機器の著しい発達により、大容量のゲノム・オミクス情報が出力される時代が到来しました。遺伝統計学は、遺伝情報と形質情報の因果関係を統計学の観点から検討する学問分野です。メンデルによる遺伝法則の発見、家系例に対する連鎖解析、ヒト集団に対するゲノムワイド関連解析と、疾患感受性遺伝子の同定を軸に発展を遂げてきた遺伝統計学も、時代の潮流にあわせて更なる変革を要求されています。数百万人規模の大規模ヒト疾患ゲノム情報を大容量のオミクスデータと分野横断的に解釈し、社会還元するための学問へのニーズが高まっています。大規模疾患ゲノム解析による疾患感受性遺伝子領域同定、細胞組織特異性に着目した疾患病態の解明、機械学習・深層学習など革新的情報処理技術の適用、ヒト集団の適応進化の解明、ゲノム創薬・ゲノム個別化医療の社会実装など、遺伝統計学が今後取り組むべき課題を本講演ではご紹介したいと思います。特に、最近進歩が著しいシングルセル解析の現状と実践例についてもご紹介できればと思います。本邦の生命科学研究の更なる発展に必要なのは、若手人材の育成です。特に本邦では遺伝統計学分野の人材不足が指摘されています。「遺伝統計学・夏の学校」の開催など、私達の取り組みも紹介させて頂ければと思います。
若手へのメッセージ
私が遺伝統計学の研究に飛びこんだ時分は、まだまだ国内では勉強できる機会に乏しく、複数の研究室と転々としながら習得を続けました。もちろん苦労もありましたが、学問分野の黎明期ならではの楽しさとワクワク感があったと感じています。私の話が皆さんのキャリア形成や研究者人生の参考になりましたら幸いです。
河口 理紗 先生
(京都大学iPS細胞研究所(CiRA) 未来生命科学開拓部門 講師)
講演タイトル
マルチオミクス情報からたどる細胞間の確率的ゆらぎが生み出す四つ子の”個性"
要旨
遺伝型の違いが形質のばらつきを生み出すことが知られる一方で、遺伝的に同一な個体間であっても形質に顕著な違いが存在しうることが、大規模な双子研究などから明らかにされてきている。こうした現象には、発達の初期において起きる体細胞変異や環境要因の違い、そして確率的なゆらぎの効果といったものが原因として考えられる。個人が異なる経験をすることによって生み出される"個性"は、単一の遺伝子によって説明ができない複雑な遺伝性疾患において、確率的に病気の発症率や症状が変化する不完全浸透などの機構とも深く関わることが期待される。しかし、遺伝型や環境では説明できない確率的なゆらぎの存在は相対的に小さいため、ヒトやマウスなどのモデル生物を利用した場合、特に個体レベルでの実験では交絡因子やそれらの相互作用の影響を十分に除いた実験デザインは難しい。
そこで我々は、遺伝的に同一な四つ子を産む特性をもつココノオビアルマジロ (Dasypus novemcinctus)を利用し、四つ子の成長過程でサンプリングしたトランスクリプトームの時系列解析から、個体レベルで観測されたバリエーションと個性との結び付きに関する研究を紹介する。さらに、ヒトやマウスの発達・初期化過程での細胞の確率的ゆらぎの定量と、それらが及ぼす様々な影響を細胞から個体レベルまで議論したい。
若手へのメッセージ
過去の記録を調べてみたところ、私が生命情報科学若手の会に初めて参加したのは博士修士1年のときでした。当時の要旨集を見返すと今様々な分野の第一線で活躍する方々の名前があり、現在新たな研究分野にいるのもこうした出会いの賜物だと思っています。今回も、個人の研究だけでなく研究者のあり方や社会との関わり方といった、様々な価値観や意見を共有できる会となることを期待します。
(3)ワールドポスター
本研究会のポスター発表は、『ワールドポスター』 という形式で開催いたします。
ワールドポスターとは?
テーブルディスカッション形式でポスター発表をおこなう企画です。
① A3サイズのポスターを持って、6人程度が一つのテーブルに座ります。
② 手元のポスターを使って発表・質疑応答を一人10分程度おこないます。
③ 2人ほど発表が終了したら、テーブルを移動し、次のラウンドを開始します。
これを繰り返します。
ポスターの準備
A3サイズのポスターは、事務局で印刷し、当日会場にて参加者の皆様に配布いたします。
そのため、ポスターデータを事前に提出していただく必要はありますが、当日ポスターをご持参いただく必要はありません。
ポスターの制約:
提出締切:9月15日(金)9月20日(水):延長いたしました
提出先:メールにて通知
ファイル形式:PDF(A3サイズ2枚、縦横自由)
所属とお名前は必ず入れるようにお願い致します。
研究内容をコンパクトにまとめたものであれば、構成は自由です。
(4)NGS (Next Generation Science)
新たに集まるそれぞれの参加者の力を総動員して世紀の難問に挑みましょう!
同じ課題に興味を持つ5~6人でチームを結成し、生物学における未解決課題の解決策を議論します。最終日には、各班が研究提案を行い、優れた発表を行ったグループを「Best NGS Award」として表彰します。
今回の課題は、招待講演にてご登壇いただく先生方よりご提案頂き、下記の4つに決定しました!
役に立ちそうな研究と立たなそうな研究の狭間で(岡田先生よりご提起)
昨今、生命科学研究も「役に立つ」ことが求められ、確かに一つの正解です。しかし、よくある「役に立ちそうな」研究は、本当に「役に立つ」研究とは違っている気がします。
「役に立たない」研究への邁進も一つのアンチテーゼですが、「役に立たなそう」な研究の殻を破る難しさがあります。私達はどうしていったらいいのか、一緒に考えられればと思います。
新しい解析技術へのコミットメント(岡田先生よりご提起)
次世代シークエンス解析、シングルセル解析など、新規開発される解析技術へのコミットメントが、生命情報科学に求められる課題です。 技術革新の広範化と高速化が進み、最先端の情報解析技術開発が繰り返しレッドオーシャン化していく中で、個々の研究者はどのような立ち位置に居るべきなのか、一緒に考えられればと思います。
Nth generation sequencing after the era of long-read sequencing(河口先生よりご提起)
ロングリードシーケンサーは歴史的に第三次シーケンサーとも呼ばれるが、その次に必要となるのはどのような計測技術だろうか?
争いのない世界(河口先生よりご提起)
ジェノタイプは生物の利己主義・利他主義を説明する重要な因子と考えられているが、集団間で見られる内集団ひいき・外集団への攻撃性などにはさらに複雑なメカニズムが存在することが示唆されている。
大量のゲノム情報や生物実験などを利用して、争いを制御するためのメカニズムを探索する研究を考えられないだろうか?
遺伝情報の活用とプライバシー保護
シークエンスコストの低下や世界各国でのゲノム医療の普及に伴い、日本でも今後さらにヒトゲノムデータが急増していくと予想される。ゲノムデータは疾患予測や治療法の開発に有効な一方で、個人の疾患傾向や身体的特徴を流出させるリスクを含む。
遺伝情報の流出が引き起こす社会的な課題として、どのような具体例が考えられるか。また、データの生成・保管・活用などの観点から、どのような防止策が挙げられるか。
研究資金の新しい源泉とは?
研究資金の新しい源泉として、近年クラウドファンディングなどが新たに実施されています。しかし、アカデミア関係者同士で資金を出し合うことが多く、得られる資金が限定的であるという課題が存在しています。
どのような解決策が考えられるでしょうか?
プログラム
現在、掲載しているプログラムは暫定版になります。各企画の時間帯の詳細は決定次第アップデートさせていただきます。
表彰
CyberomiX賞(Best Poster Award)
ワールドポスターにて卓越した発表を行った参加者を表彰します。受賞者は、参加者の投票により決定します。
BIOTA賞(Best NGS Award)
NGS企画にて、優れた発表を行ったグループを表彰します。受賞チームは、参加者の投票により決定します。
PacBio / トミーデジタルバイオロジー賞(Best Activator Award)
会全体を通じて活発な議論に寄与した人を表彰します(ただしCyberomiX賞受賞者とは重複しない)。受賞者は、参加者の投票により決定します。
Contact
お問い合わせはbioinfowakate_staff@googlegroups.comまでお気軽にご連絡ください。なお、メール本文に署名と自分のメールアドレスを含めて頂くようお願い致します。